痔は女性に多い疾患です
女性は、女性ホルモンの働き、生理・妊娠・出産、冷え・便秘・ダイエット、筋力の弱さなど、痔になりやすいリスクをたくさん抱えています。そのため、女性は、痔核(いぼ痔・内痔核/外痔核)や切れ痔(裂肛)を発症しやすいのです。
女性の方ですと、おしりの悩みで病院を受診するのをためらうケースが多く、病気が進行して悪化や慢性化させてしまう傾向があります。早めの受診であれば軟膏や内服薬などの保存療法で比較的短期間に治すことができますが、悪化させてしまうとそれだけ治療も大変になり、治るまでに時間もかかってしまいます。生活に支障が出てくることも考えられますし、痔のような症状を起こす他の病気の可能性もあります。
当院ではスタッフ全員がプライバシーに配慮して応対しており、受付で受診される診療科・疾患名・症状などについて口頭でご質問さし上げることはありません。また診察では、痛みや不快感を最小限に抑え、わかりやすく検査や治療内容についてお話して、ご安心いただける診療を行っています。おしりのお悩みがありましたら、なんでもお気軽にいらしてください。
女性に痔が多い理由
痔は、排便の際に強く・長くいきむ、足腰を冷やすなど血行を悪化させる、硬く太い便が出るなどによって起こります。こうしたことは便秘で起こりやすいため、便秘は痔を起こす大きな原因になっています。
当院では、痔の治療と同時に便秘の治療も行っていくことで、再発を抑えられるようにしています。便秘のお悩みがありましたら、ご相談ください。
女性特有のライフサイクルと痔のリスク
月経前
黄体ホルモンの分泌が活発になって腸の働きが抑制され、便秘になりやすい時期です。
妊娠
お腹の赤ちゃんの重みで肛門がうっ血しやすく、血行不良によって痔になりやすい時期です。また、妊娠中は黄体ホルモンの分泌量が増えて腸の働きが抑制され、便秘から痔を発症しやすくなります。
出産
出産時は強くいきむため、肛門にも負担がかかって痔になってしまうことがよくあります。
授乳
体の水分を母乳として使うため、便が硬くなりやすく便秘から痔を発症しやすい時期です。
育児による疲れ、環境の変化などのストレスも便秘や痔の発症に大きく関わります。
便秘にならないために
ダイエット
ファスティングのように極端な食事制限は危険です。ダイエットは必ず医師の指導を受けながら行ってください。
便意を我慢しない
繰り返し我慢してしまうと便意を感じなくなり、スムーズな排便ができず便秘になります。便意があったらすぐにトイレに行くようにしてください。
正しい排便習慣
朝は決まった時間に起きて水を飲み、しっかり朝食をとってください。続けるうちに朝、自然に便意が起こってスムーズに排便できるようになります。
バランスが良く規則正しい食事
栄養バランスが取れている食事を3食、決まった時間にとるようにします。食事量が少ないと便が硬くなりやすいため、食物繊維と水分をたっぷりとるようにしてください。